Imaging/Physiology の実力を最大限に活用する
「Beyond Angiography」は、米国で Nissen教授(Cleveland Clinic)、Yock教授(Stanford University)らが中心となって発足した会で、日本でも1996年に山口徹先生、鈴木孝彦先生らを中心に Beyond Angiography Japan が発足し、今回で、四半世紀、第26回目を迎えることとなりました。
Beyond Angiography の名前のとおり本会では、血管造影法の限界を補完する新たな診断技術である血管内エコー法、血管内視鏡、血管内ドップラー法、冠内圧測定、OCT/OFDI、NIRS-IVUS に加えて、非侵襲的診断法である CT や CMR、PET等、さらに生理的な虚血の指標であるFFR, iFR, FFR-CT を取り上げてきました。それらの科学的根拠、臨床的有用性および安全性などについて詳細に検討し、発表や討論を通じて最新の知見が紹介され、虚血心疾患の病態の理解やカテーテル治療の発展に大きく貢献してきました。
今回のテーマは、「Imaging/Physiology の実力を最大限に活用する」といたしました。さまざまな侵襲的、非侵襲的検査診断法が開発され、本邦では欧米に比べて積極的に使用されてきました。しかしながらデバイスの進歩や冠動脈の虚血の本態を深く理解することでより有益な情報が得られます。シンポジウムではこれらの Imaging デバイスを臨床現場で最大限に生かすことをテーマにプログラムを企画いたします。さらに今回は、FFRnegative vulnerable plaqueやIschemia, Non-ObstructiveCoronary Artery Disease などこれからのトピックスもとりあげて、皆で討論してゆきたいと思います。一般演題や Postersession では、Imaging/Physiology に関連した、興味ある症例報告を幅広く募集いたします。これらから選別された優秀演題にはAwardを提供させていただく予定です。
一昨年に発生した新型コロナウイルス感染症は、変異株の発現などにより感染拡大が続いており、我々医療従事者は感染拡大の予防に万全の対策をとることが求められております。現時点ではハイブリッドでの開催を模索しておりますが、場合によってはオンライン開催となるかもしれませんが、今までのオンサイト開催に勝るとも劣らないように、発表者、参加者が一体となっての熱い意見交換の場にすべくプログラムを企画する所存です。
Beyond Angiography Japan XXVI 大会長 高木 厚(済生会川口総合病院)
Beyond Angiography Japan 代表世話人 鈴木 孝彦(豊橋ハートセンター)