ごあいさつ

Harmonization and diversity in heart and vascular imaging

Beyond Angiographyは、⽶国でNissen教授(Cleveland Clinic)、Yock教授(Stanford University)らが中⼼となって発⾜した会で、⽇本でも1996年に⼭⼝徹先⽣、鈴⽊孝彦先⽣らを中⼼にBeyond Angiography Japanとして船出し、今回で第29回⽬を迎えることとなりました。

本会ではBeyond Angiographyの名前のとおり、⾎管造影法の限界を補完する⾮侵襲的診断技術であるcoronary CTやCardiac MR、PETなど、⾎管内イメージング(IVUS、OCT/OFDI、NIRSIVUS、⾎管内視鏡)、さらに⽣理的な虚⾎の指標であるFFR, iFR, FFR-CTを取り上げ、それらの科学的根拠、臨床的有⽤性および安全性などについて詳細に検討し、発表や討論を通じて最新の知⾒が紹介され、虚⾎⼼疾患の病態の理解やカテーテル治療の発展に⼤きく貢献してきました。

今回のテーマは、「Harmonization and diversity in heart and vascular imaging」としました。上で述べたように近年さまざまな侵襲的、⾮侵襲的検査診断法が開発され、すでに臨床応⽤がなされていますが、これらの検査⽅法を実際の診療でどのように使うべきなのか、適応や運⽤にどんな問題点があるのか、さらに求められるものは何か、得られた情報を患者の治療にどのように反映させるのかなどまだまだ多くの課題が残っています。より精密な診断、患者中⼼の有機的な運⽤、今後の展開を広く議論する場としたいと考えています。

COVID-19 の発⽣以来Web およびハイブリット開催とさせて頂いておりましたが第29 回においては対⾯開催を予定しております。過去3 年間に定着したWEB 形式の学術集会は遠隔地からも移動無く参加が可能となり有効な学会開催形式として⼀定の評価が得られました。⼀⽅で学術集会の⽬的は最新の研究成果の発表と共に会員間の交流でもあり、会場内外での参加者の対⾯交流がその後の新しい研究を発展させる機会を提供する役割がございます。今回は発表者、参加者が⼀体となって現地での熱い意⾒交換の場にすべくプログラムを企画する所存です。

Beyond Angiography Japan XXVIII
大会長 大倉 宏之(岐阜大学医学部附属病院)
副会長 田 哲也(国立循環器病研究センター)